キーボー島アドベンチャーの概要  
 
■Q1 キーボード検定はなぜ必要なのでしょうか

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■A1

 私たちは,キーボードでコンピューターに文字を入力することでメールを書いたり,プレゼンテーション資料を作ったりします。最近では,人工知能も発達してきており,将来的には,人間の考えていることを読み取って動作するような機器が登場するかもしれません。ただ,キーボード入力が不要になるくらいの先進的な技術が私たちの生活に浸透するのは,30年以上も先の話だと言われています。つまり,今の小学生が社会で活躍する頃には,まだキーボード入力のスキルが必要だと考えられているのです。
 諸外国では,キーボード入力を用いてのコミュニケーションはごく当たり前のことです。子どもたちが世界と一緒に働いていくために,キーボード入力のスキルを習得しておくことは,重要だと言えるでしょう。また,学校では,キーボード入力のスキルが高い子どもたちは短時間で入力を完了させ,学習の質を高める活動に時間を割くことができます。それに比べ,キーボード入力がおぼつかない子どもたちは,入力に時間がかかってしまい,肝心な学習内容を理解できません。このように,キーボード入力のスキルの有無が,仕事や学習の質に影響してしまうのです。
 ところが,今の子どもたちの生活は,キーボード入力からは縁遠いものとなっています。パソコンが無いという家庭も増えています。更に,タブレット端末やスマートフォンの登場で,フリック入力さえできれば日常生活を送れるようになってきました。子どもたちの生活の中には,キーボード入力をしっかりと学ぶ機会がほとんど無いのです。したがって,学校で学ばない限り,キーボード入力ができるようにはなりません。
 全国小学生キーボード検定サイト「キーボー島アドベンチャー」は,授業時間や休み時間などを使ってキーボード入力のスキルが身に付くようになっています。一度身につけたキーボード入力のスキルは,当然あらゆる場面で利用することができます。長い時間かけて鉛筆で字が書けるようになった子どもたちが,その後はさまざまな場面で自由に鉛筆を使っていることと同じようなものです。小学生に,キーボード入力を楽しみながら練習し,そのスキルを高めてほしい―――全国小学生キーボード検定サイト「キーボー島アドベンチャー」は,このような願いから企画されました。

 

■Q2 キーボード検定の内容は,誰が考えたのですか。 

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■A2
 「キーボー島アドベンチャー」のプロジェクトリーダーは,堀田龍也先生(現 東北大学大学院 教授,博士(工学))です。キーボードで日本語入力をさせるのは日本だけのことですから,海外にも参考になる研究はありません。そこで,国内の情報教育実践のリーダー格の先生方に協力してもらいました。また,大学でインターフェースを研究している研究者にも助言をもらいました。開発の中心は,学習用ソフトウェアのトップシェアを持つスズキ教育ソフトの開発部です。開発工程では,正式オープンの3ヶ月前から,19名もの若手を中心とした学校現場の情報教育実践家とそのクラス・学校の児童たちに,モニターを依頼しました。そして,このプロジェクトの中で,今の検定の形ができあがったのです。
 キーボード入力は,一種の運動技能です。一度できるようになれば,いわゆる「体が覚えている」状態になります。さらに,「キーボードで文字が打てる」ということ自体が,児童たちにはとても楽しい体験です。なぜなら,練習すれば必ず成果が現れるからです。30もの級によるスモールステップにしたのは,児童たちが少しずつ,自分の成長を「級の伸び」で確認していかれるようにするためでもあります。

 短い時間で繰り返しチャレンジし,自分の伸びを確認できる―――がんばり屋の児童たちは,つい本気になってしまうことでしょう。

 

■Q3 キーボードの入力スキルはどの程度を目標としていますか。 

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■A3

 最終目標の1級に到達すると,授業時間内(45分間)で800字程度の文章が無理なく入力できるようになることを想定しています。このレベルのスキルがあれば,児童たちはキーボード入力を負担に感じることなく,コンピュータを道具として使って文章表現に集中できるはずです。
 

■Q4 「ローマ字入力」を選択した理由は?

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■A4

 今回はローマ字入力にしぼっています。日本の小学校にコンピュータが本格的に導入されるようになっておよそ15年が経過しますが,小学校4年生の国語でローマ字を学んだあとでないとローマ字入力をさせないようにしている学校が多く見られました。ところが,キーボードに刻印されているのは大文字,国語のローマ字学習は小文字中心という点で,児童たちにかえって混乱を与えてきました。一方,ローマ字入力表などを用意し,ローマ字の原則に慣れさせていけば,小学校2年生ぐらいからほとんどの児童たちにローマ字入力ができるようになることが経験的に知られています。これらを背景として,私たちは情報教育の一環としての「ローマ字入力学習」としてキーボード入力を位置づけ,今回の検定サイトを開発しました。

■Q5 まだローマ字を習っていない児童でも,参加できますか。

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■A5

 
もちろんです。30級から取り組んでいくことにより,自然にローマ字入力が身に付きます。サイトには,ローマ字入力を初めて経験する児童たちのために,「トレーニング場」や印刷して利用するローマ字入力表なども用意してあります。また,「トレーニング場」などは,ひらがなをローマ字で表示し,同時に押すキーをガイドするような練習メニューになっています。ですから,心配は無用です。
■Q6 先生はどのようにかかわればよいですか。

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■A6

 参加したい学校では,まず担当の先生が,サイトに申請して先生用管理者IDを取得します。先生用管理者IDでログインして,クラスや委員会・クラブの児童たちを登録すると,児童たち全員のIDとパスワードが送られてきます。一度登録がすめば,児童たちは学校からでも家庭からでも,いつでも「キーボー島アドベンチャー」にアクセスして,アドベンチャーを続けることができます。キーボード入力は,少しずつ少しずつ上達していくものですから,時間を見つけたらいつでもできることが大切です。
 児童たちのがんばりの様子を見守るのは先生方の仕事です。先生用の管理画面からは,担当する児童たちの進級状況やアクセス状況,全国ランキングでの順位が確認できるようになっています。児童たちの進級状況を見守り,「がんばっているね」などの声がけをしてください。

■Q7 全国の小学生が参加することを生かした企画はありますか。

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■A7

 「全国ランキングにちょうせん」というコーナーがあります。ここでは,いろいろな入力レベルを考慮したコンテンツを用意し,だれでもランキングに挑戦できるようになっています。また,順位は「全学年での順位」のほかに「自分の学年での順位」も知ることができます。
 コンテンツは「都道府県名クイズ」など,学習にも役立つように工夫をしていますから,進度の速い児童のモチベーションの維持などにも役立つでしょう。
 また,このサイトでは,全国の児童たちの進級状況をもとに,内容の改善を行います。多くの先生の実践やご意見をキーボー島マガジン等で紹介し,情報交換にも努めていきます。