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キーボー島マガジン

「キーボー島マガジン」では,子どもたちの活動の様子,指導のアイデア,成果などをお伝えしていきます。

編集・発行/キーボー島アドベンチャー事務局(スズキ教育ソフト内) 

 

 Vol.6
2003.11.26

担任と情報教育担当が連携して,学校をあげて取り組む

静岡県 富士市立元吉原小学校教諭 吉野 和美 (よしの かずみ)
※ 所属は掲載時点のものです

  「キーボー島」には,すでに650校以上の学校に参加していただいています。中には,学校をあげて参加登録していただいている学校もあります。

  元吉原小学校はそんな学校のひとつです。情報教育担当の吉野先生は,さまざまな指導のアイデアをお持ちです。今回は,どのようにして学校全体で効果的な取り組みが可能になったのか,先生の工夫の数々の中から,いくつかを紹介していただきます。

 

2年生以上をすべて登録しています。

 私が勤務している富士市立元吉原小学校では,2年生以上,464名が,キーボー島アドベンチャーに登録しています。このキーボー島アドベンチャーは,楽しみながらローマ字入力の学習ができます。そこで,2年生以上の子どもたちに,文字入力のレベルアップをどのように図るか,担任と連携を取りながら進めています。 まず,学校全体で取り組むために,2年生以上の14学級の子どもたちを一斉に登録し,窓口をひとつにしました。その窓口は,本校の場合,情報教育担当者である私が行っています。
 3年生の学習には,「はやくうてるようになろう」というローマ字入力の仕方について学習する単元(7時間扱い)があります。しかし,それだけで,速く打てるようになるわけではありません。そこで,休み時間や家庭でキーボー島に取り組んでいます。 普通教室には,まだコンピュータが導入されていない学校なので(コンピュータ室20台,特別教室10台),担任の先生が,休み時間にコンピュータ室に行って子どもの様子をつかむことは大変です。そこで,私が子どもの取り組みの様子や次のステップへの指導方法等を担任に伝えるようにしています。

子どもの学習状況を定期的に印刷し,その様子を伝えます。 

 先生用管理画面を見ると子どもの学習状況がわかります。そこで,定期的に学級ごとの「児童の学習状況」を印刷し,そこに,休み時間の様子や,ニックネームの付け方,学習が進んでいない子どもへのアドバイスなどを簡単に書いて,担任に渡します【資料1】。子どもたちの入力技能が向上した様子を報告することで,キーボー島の効果を担任に認識してもらい,子どもとのコミュニケーションを図ってもらいます。

資料1 学習状況へのアドバイス


進級状況を学年ごとにまとめ,傾向をつかみます。

「キーボー島アドベンチャー事務局」から定期的に送られてくる進級状況を学年ごとに【資料2】のようにひと目でわかるようにまとめ,担任に渡します。これは,自分のクラスの取り組み状況だけでなく,今週の取り組みはどのクラスが活発であったか,自分のクラスの子どもたちは他のクラスと比べて文字入力のスキルはどうなのかなどがひと目でわかるので,担任の意識の高揚を図る効果があります。

 資料2 学年の進級状況

 

 

掲示板情報を伝え,モラル学習のタイミングを図ります。

 「みんなの掲示板」には,毎日いろいろなことが書き込まれています。そこで,送られてくる掲示板情報をチェックし,書き込み内容を伝えると共に,掲示板のマナーやモラルについて担任と話します。 写真は,「掲示板の使い方を考えよう」と投げかけ,掲示板に書き込まれた内容を子どもたちが,チェックしているところです。相手を意識して書き込みをすることや,個人情報に気をつけて書き込むことなど,「掲示板を楽しく使っていくためにはどうしたらいいか」について考える授業を担任と相談して行いました。

担任の先生の声

 

 情報教育担当者から知らされる学習状況は,効果的に生かされているのでしょうか。担任の先生に聞いてみました。

 「子どもをほめたり,支援したりする手がかりになるので,とても助かりました。特に【資料1】は,アクセスの最終日がいつなのかがわかるので,しばらく取り組んでいない子どもを励ますことができました。」

  「『みんなの掲示板』についての認識はあまりありませんでした。掲示板を上手に活用し,交流している子どもがクラスにいたことを情報教育担当者から聞いたとき,改めて見直すことができました。掲示板に書き込まれていることにじっくり目を通し,指導につなげられたことは,大きな収穫です。 」

 このように学校全体で取り組むと,子どもたちの文字入力のスキルアップが図れることはもちろんのこと,昼のテレビ放送で「キーボー島」の戦略を話題にしたり,掲示板のモラルについてみんなで考えたりすることができて,活動が発展していったと思います。情報教育担当者と担任がうまく連携していくと,子どもたちの力を更に伸ばすことができるのではないでしょうか。

 

 

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